危険な頭痛(くも膜下出血・脳内出血)

片頭痛治療危険な頭痛⇒くも膜下出血、脳内出血


危険な頭痛


命に関わる危険な頭痛:くも膜下出血、脳内出血

|→脳動脈瘤奇形、脳症

一時性頭痛(片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛)で命を落す危険性は有りませんが、
脳血管障害や脳腫瘍などに伴う二次性頭痛は、一刻を争う命に関わる頭痛です。

症状は頭痛を伴う為、単なる頭痛だと思って放置すると、重大な結果になります。
今までと違う頭痛だと感じたら、躊躇わずに直ぐに病院へ行く様にします。



クモ膜下出血 クモ膜下出血

クモ膜下出血の特長ポイント

急に起こった激しい頭痛
中年に多い
脳卒中なのに手足の麻痺が無い


急に起こった頭痛の場合、先ずクモ膜下出血を疑わなくてはならない。

クモ膜下出血は1万人に1〜2人しか起こらないので、大抵の人は、ありふれた風邪だと思いこんでしまう。

風邪と間違えられる病気は多いが、クモ膜下出血は余りにも風邪と間違えられる事が多い。
風邪との勘違いは命にかかわる。

クモ膜下出血は致命的な脳卒中であるにも拘わらず、他の脳卒中と違って手足の痺れが無い場合が大部分。

他の脳卒中が高齢者に多いのに、クモ膜下出血が中年に多いのが特徴。
また、クモ膜下出血の場合、症状が頭痛だけの場合が多い。

吐き気や嘔吐を伴えば病院へ行こうと言う気も起こるが、頭痛だけでは、わざわざ病院へ行くのも面倒と言う気持ちも働いて、風邪かも知れないと言う言い訳を作って自分で納得してしまう事が多い。

頭痛も、金槌で殴られた様な激しいものなら病院へ直ぐ行くと思うが、それほど激しい頭痛で無いから風邪と勘違いして多くの人が命を落す。

また、クモ膜下出血の場合には、項部硬直と言って痛みのために首を動かせない症状が出る。これは髄膜が刺激される為に起こる。

この症状は出血がおこって間もない場合にははっきりしない事が多い。

クモ膜下出血の原因の大部分は、脳血管にできた脳動脈瘤の破裂によるもの。

即死に近いクモ膜下出血の場合でも、家族に良く確認すると、1週間以内に頭痛を訴えている場合が大部分。

脳動脈瘤の破裂は1回目の破裂より2回目の破裂の方が激しい。

最初の軽い発作の時、単なる頭痛だからと放置せずに、専門医を受診する事が非常に重要になる。

脳動脈瘤は100人に1〜5人見付かるが、実際に破裂してクモ膜下出血を起こすのは1万人に1〜2人。

また家族の誰かに脳動脈瘤がある場合、脳動脈瘤が見付かる割合は10〜13%と高い。

一般の人に脳動脈瘤が見付かる割合は0.4〜4.6%なので、家族に脳動脈瘤のある人は気を付けた方が良い。


脳内出血 脳内出血

脳内出血の特長ポイント

頭痛、嘔吐、目眩、手足の麻痺、言語障害、歩行障害
高血圧
日中の活動時


高血圧の管理の重要性が強調される理由は、脳内出血の約6割が高血圧が原因の高血圧性脳内出血だから。

高血圧が長期間続くと血管が壊死し、非常に細い血管の微小動脈瘤が破裂して出血が起こると考えられている。

出血が起こると頭痛、嘔吐、手足の麻痺、言葉が出ないなどの症状がでる。
発症数時間で症状が完成してしまう。また、発症は日中の活動時に多い。

軽い出血の場合は、手足の麻痺が無く、頭痛や吐き気が全面に出る事が多い。
大脳に出血が有ると大抵の場合、手足の麻痺が出る。

昔は脳内出血は積極的に手術をしたが、現在では手術をしてもしなくてもそれほど差が無い事が多い理由で余り手術をしなくなった。

しかし、出血量が30mlを超える場合は手術が必要になる。
小脳出血の場合は、頭痛が強く、目眩、嘔吐があり、麻痺が無いにも拘わらず歩けないのが特長。

橋(きょう)の出血の場合は、突然意識が無くなり、両手足が麻痺する重症の事が多い。

脳表面近くの出血は、症状が軽い。この場合は脳動脈瘤が原因であることが多い。

脳内出血は、アルコール常飲者、肝機能低下の人、血小板が少ない人では、血が止まりにくく重症化し易い。