頭痛外来で検査を行う病気

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片頭痛セルフ対策、他


片頭痛と間違え易い病気

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片頭痛と間違え易い代表的なもの

色々な病気で頭の痛みをおこしますが、片頭痛と間違え易い代表的なものに絞ります。

病院へ行くと、問診の後に血液検査が行われます。
他の病気の切り分けや片頭痛を悪化させる病気の有無を調べる為です。




ラトケのう胞

眉間の奥の方にある脳下垂体に出来る腫瘍を脳下垂体腫瘍と言います。
脳下垂体腫瘍の多くは良性で、ラクトのう胞と呼ばれる粘液を産生する良性の腫瘍も脳下垂体腫瘍の1つです。

こののう胞が小さいうちは、なんの症状も有りません。
しかし、腫瘍が大きくなり脳下垂体全体が腫れてくると、三叉神経が多く分布している辺りの組織を刺激して、片頭痛に似た痛みが現れることが有ります。

また、腫瘍の内部に充満した粘液が急に排出されると、突然の頭痛に襲われ、くも膜下出血と間違われることが有ります。


プロラクチン産生腫瘍

プロラクチン産生腫瘍も良性の脳下垂体腫瘍の1つです。

この腫瘍が出来ると、年齢、性別に関係なく、この腫瘍がプロラクチン(乳汁分泌ホルモン)を異常に産出して群発頭痛に似た痛みが起こることが有ります。

腫瘍の大きさはCTでも判らない位に小さいものも有るので、男性に多いとされる群発頭痛が女性に起きた場合には、血液検査を受けて調べてもらう必要があります。


モヤモヤ病

脳に血液を送っている内頚動脈の先端が徐々に閉塞して行くため、その分血流を維持しようと、大脳基底核を中心に多数の細い血管が作られる(新生血管)原因不明の病気です。

脳血管検査の画像が、タバコの煙のモヤモヤした状態に似ていることから、この名前が付いています。
モヤモヤ病は小児期に発症することも多い病気で、年齢によって特徴的な症状が出ます。

小児の場合、激しく泣いたり、楽器を吹いたり、熱い食べ物をフーフー冷ましたり、走ったりした後痙攣を起こしたり、気を失ったり、手足が麻痺するなどの症状が出ます。

成人の場合は、脳出血や脳室内出血を起こす事が多いです。

運動した後などに、動脈血中の二酸化炭素が減少してこれに反応して脳に送られる血流量が減少します。
脳が酸素不足となり、一時的に脳虚血発作を起こします。

症状は、痙攣、片側の手足麻痺、失神ですが、片頭痛に似た頭痛を起こす場合だけのこともあります。
子供では小児の脳梗塞に進展する事もあります。

大人の場合は、加齢とともに新生血管が破綻しやすくなり、脳出血などで発症しやすくなります。


副鼻腔炎

顔の奥にある蝶形骨洞や篩骨洞といった部位に炎症がおこる副鼻腔炎は、群発頭痛に似た痛みが起こります。

また、副鼻腔炎は片頭痛の頻度や症状を悪化させます。




三叉神経痛

三叉神経は12対ある脳神経の1対で、文字通り3本に枝分かれしています。

第1枝:上瞼〜額、前頭部の感覚を司る。
第2枝:下瞼、頬、鼻、上唇、上歯列の感覚を司る。
第3枝:舌、下歯列、下あご、外耳の感覚と下あごの動きを司る。

この三叉神経の支配領域に鋭い痛みが生じる病気が三叉神経痛です。
顔の片側で起こります。初期には片頭痛と自己診断しやすい痛みです。


橋本病

甲状腺機能低下症です。機能低下すると甲状腺ホルモンの分泌量が低下します。
40〜50代女性に多い病気で自己免疫疾患の1つです。

甲状腺ホルモンの分泌量が減ると片頭痛や緊張型の痛みに似た様な痛みが
しばしば起こります。

連日の頭痛で鎮痛剤を多く飲んでしまう事がある為注意が必要な病気です。




【バセドウ病】

甲状腺の働きが活発になり過ぎて、甲状腺ホルモンが過剰に作られてしまう状態がバセドウ病です。
自己免疫疾患の1つで、若い女性に多い病気で、橋本病と逆です。

この病気になると、安静時でも脈が速くなって動悸がしたり、沢山食べているのに体重減少が起こったりします。
さらに血中のマグネシウム濃度が低下して脳血管が不安定になり、片頭痛の頻度が増すことが有ります。


後頭神経痛

首の上から2番目の骨から左右に出ている脊髄神経が後頭神経です。
この神経の支配領域に激しい痛みが生じるのが後頭神経痛です。

この病気になると、片側の後頭部、側頭部、頭頂部にキリキリした痛み
が時間をあけて繰り返し襲ってきます。原因を確定させる説が今のところ有りません。


脳脊髄液減少症

脳や脊髄を取り巻く軟膜・くも膜・硬膜の3層構造の膜の、くも膜・硬膜の間に
脳脊髄液があり循環しています。

この液が交通事故やスポーツ障害などで硬膜に傷がついて漏れる事で起こります。
脳の血管や神経が下に引っ張られるため、頭の痛みや首の痛み、吐き気などを呈します。

吐き気がある事から本人は片頭痛だと勘違いします。



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片頭痛の対処法
片頭痛の治療は、「予防」「痛みの緩和」「痛みを止める」といった目的によって薬を使い分けます。
家事や仕事などのや日常生活に支障をきたす場合は、市販薬ばかりに頼らず、1度は詳しい医師の治療を受けたほうが良いと思います。
【痛みの予防薬】
片頭痛発作が重なって日常生活に支障が起こる場合に使う薬で、医師の処方が必要です。
【痛みを和らげる薬】
市販のアスピリン、アセトアミノフェンを成分とする単一成分のもの
【片頭痛を止める薬】
中等度の片頭痛発作、あるいは激しい頭痛発作に対して医師が処方する薬です。
現在ではトリプタン系が主流になっています。日本では5種発売されています。
根本治療法は無い
片頭痛を引き起こす要因は多岐に渡り厄介です。
また、残念ながら片頭痛を完全に無くす治療法は現在のところ有りません。
従って、日常生活の中で片頭痛を引き起こす可能性のあるものをなるべく避けて生活する事が一番の対処法になり少し面倒です。
タバコや芳香剤、食べ物の臭いの混ざった状態は様注意。
薄暗い照明や大音響も頭痛を誘発。 映画館では特に3D映像は大変危険です。 コンサートも体調によっては頭痛を誘発。
トリプタンの種類と特長
片頭痛治療の頓挫薬トリプタン製剤は現在、日本では5種類、世界では7種類が発売されていて微妙に作用が異なります。
また、それぞれ相性があル為、あるトリプタンでは効かなくても、別のでは良く効く事が有ります。
■スマトリプタン
日本で最初に発売された片頭痛治療薬で、即効性に優れているのが特長。
注射で10分、点鼻薬で15分、錠剤で30分で効果がでます。
2008年2月からは在宅での自己注射が認められています。
■ゾルミトリプタン
第2世代のトリプタン製剤として開発され、吸収率が高く少量でも効果があります。 ・・・・・・
脳過敏症候群の予防方法
脳過敏症候群の最終的な決め手は専門医の受診です。
ですが、日頃もちょっとした工夫でも症状を軽くできます。片頭痛対策と同じですが、一番は治療することです。
脳の異常な興奮が慢性化しているのなら、強い刺激は禁物です。
少し面倒かも知れませんが、生活習慣や住まい環境など、片頭痛対策にも気を配ることも必要。
車に乗る時はたばこや芳香剤は避けて、助手席に乗る場合には運転する人に、急ハンドル・急ブレーキを控えてもらう様に頼みます。
片頭痛を悪化させる病気
【蓄膿症:片頭痛と似た痛みを起こす】
鼻の中の左右4つの空洞を副鼻腔と言います。 これらの空洞に細菌やウィルス、カビが入り込み炎症をおこすのが蓄膿症です。
片頭痛の人に蓄膿症がある場合には注意が必要になります。 蓄膿症による炎症が、鼻の粘膜に分布している三叉神経を刺激して三叉神経が関与している片頭痛を悪化させる事が多くあります。
片頭痛の人は三叉神経の刺激に弱くなっているため、少しの刺激でも痛みを悪化させます。 又特に子供の場合には蓄膿症と大変良く似た症状を呈します。
が、子供の場合はセロトニンの関係で頭が痛くなる事は先ず有りません。
もし頭が痛いと訴えたら、先ず蓄膿症を疑うのが良いと思います。
片頭痛治療サイト用語集
アスピリン:非ピリン系の解熱鎮痛剤で、アセチルサリチル酸ともいう。1898年医薬として初めて用いられ、1900年にドイツのバイエル社より発売された
アセチルサリチル酸:アスピリンの薬品成分名
アセトアミノフェン:パラセタモールとも言い、解熱鎮痛薬の一つ。1893年から医薬品として用いられた
アロディニア:異痛症とも言う。病気などで痛みは無いが違和感を覚える症状
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