上手な対処法←|→鎮痛剤の使い過ぎに注意
◆いままでの片頭痛治療薬と何が違うか◆
片頭痛は過度に拡張した脳血管が、血管を取り巻く三叉神経を刺激して、セロトニン受容体から炎症物質が放出される事で発症します。
トリプタン系薬剤は根本(脳血管の過度な拡張)を抑えて治療効果をあらわします。
鎮痛薬は痛みを和らげますが、脳血管の拡張と炎症を抑えることは難しいとされています。
鎮痛薬は片頭痛の初期に服用するとある程度の効果はありますが、痛みが本格化した後服用しても治療効果がみられないことがほとんどです。
◆片頭痛治療薬の形と効果がでるまでの時間◆
錠剤が一般的ですが、外出先などで片頭痛になった場合、水なしで飲めるチュアブル錠があります。
いずれも治療効果があらわれるまでに
30分ほどかかります。
また、吐き気・嘔吐を伴う片頭痛の場合は点鼻薬、激しい発作には注射薬が最適。
個人差が有りますが、点鼻薬は15分ほどで、注射薬は10分ほどで治療効果が表れます。
◆ひどい人は自己注射◆
重症の発作の治療には注射剤しか効かないと言われています。
1昔前は注射を受けるために、片頭痛に耐えて医療機関を受診する事も必要でした。
しかし、今では自己注射薬が保険適用となり、自身が自宅で注射することが可能となっています。
激痛を自宅で軽減できる特効治療薬として期待されています。
自己注射薬は1回投与分の薬剤が注射器に充填されたキット製剤です。
使い方は、注射液が入ったカートリッジをペン型の注射器にセットし、太ももに押し当ててボタンを押します。バネで短い針が飛び出して皮膚に刺さり、薬剤が注入されます。
処方をしてもらうためには、使用法を理解するために病院の専門外来で十分指導を受ける必要があります。